大学の学長のエピソード

派遣先の大学の学長は、4月から中山教授に変わりました。

この方は、若いころはニューヨークで活躍された芸術家で、確か神奈川でデザイン会社も経営されていた方です。この大学には、一般的な大学の教授とは程遠い方が多いと思うのですが、この学長もその一人です。人柄を表す何気ないエピソードを見たので、簡単に紹介します。

中山学長は、一般学生向けに授業も持っているし、学生の製作活動の指導もされています。そのため、学長宛にダンボール箱が届くこともよくあります。以前は、学科の事務職員が片付けていたのでしょうが、学長室に移ったのでダンボールの始末を事務局に依頼しに来られました。

若い事務局員に、「このダンボール始末したいんだけど、どうすればいいの?」と聞いてきました。事務局員が「私が集積所に持っていきます。」と答えると、学長は「どこに持っていくの?」と聞いてきます。その事務局員が場所を答えると、「じゃ、僕が持っていくよ」。若い事務局員は慌ててダンボールを受け取り、自分が持っていくと言うと、「そう、じゃお願いね」と言って、事務所を出て行きました。

まるで、きさくなデザイン事務所の社長と、そこで働く若手社員のやりとりのようでした。きっと、それが今の学長のスタイルなのかな。

私は、大学の教授と言うと、誰が見ても偉い人、を思い浮かべるのですが、この学長には
そんなイメージが全くありません。この大学も、私にとっては大学らしくないと思えるので、似合ってのかも。