合格発表のお手伝い

先日、派遣先の大学の特別選抜試験合格者の発表がありました。

 

AO入試、自己推薦、特別選別と、今シーズンはこれで3回目。さらに、年が明ければ一般試験の合格者の発表もあります。派遣先の大学では、Webサイトに合格者を発表する仕組みのため、お手伝いさせてもらいました。

 

合格発表が3回目ともなると、既にかなりの合格者がいます。そのためのフォローもやっているようで、入学までに課題を解いてもらうようなこともあるようです。
スクーリングと言うらしいのですが、この内容も大学のブログに書かれています。大学スタッフが書いたブログに、自分の考えを言葉で表現するということをもっと考えてほしい、といった内容がありました。私が思うにこれは、実はかなり難しいことです。

 

私が社会人になって最初の会社では、まず技術部門に配属されました。そこでは、自分の考えをもっと提案してほしいと、上司などからずっと言われていました。なにせ、自分の考えをまとめる時間も提案する機会も無い。いや、あるとしても説得力がない。実はいいアイデアなのに、説明が下手なばかりに、提案が通らないことも。そんなのが続くと、前に実績があるものしか提案しなくなり、会社にとっても損失になってしまう。

 

だから、自分をアイデアを堂々と解りやすくプレゼンする技術を持っている、というのはとても重要。もちろん、そういうことに理解のある会社なら、社会人になってからもいくらでも身に付けられるのかもしれないが、そんな会社は少数だと思う。1日くらいのセミナーに参加させてもらい、後は自分でやってください、というのがほとんででしょう。会社全体で切磋琢磨しているようなところでないと、本当のスキルは身に付けられないと思います。

 

大学スタッフのブログによると、特に芸術系に進みたいのなら、自分の世界を言葉で表現することができてこそ、具体的な表現ができるようになる、みたいなことが書いてあった。これは共感できる。私が知っているデザイン「設計」は、「こうあってほしい」という漠然としたものを、具体的に実現するための手段を作り上げること、だと思う。よく、「話を聞いてもわからい、絵に書いてみろ」という上司もいるという話を聞くが、話をまとめられらい人は絵に書いても解らない。上司や同僚から、「こういうことか?」と聞かれてやっと具体的になっていくような感じだろうか。こういうのは訓練しないとなかなか上達しない。そういう経験をおろそかしているうちに、測定器の達人とか、ありきたりな工程管理の達人ばかりが増えてしまい、新しい技術についていけなくなる。大企業の悪いパターンですね。

 

この大学で学ぶ学生は、プレゼンで鍛えられていくので、そんな社会人にはならないみたいです。こういう教育が続いていけば、いい世の中になるような気がしてます。