統計のソフトウェアってどう

・まずソフトウェアって

パソコンなどで動作するソフトウェアはよくできたものはとても便利で、いろいろなことを自動でやってくれます。しかし、こちらが意図したとおりに動作してくれるとは限らない。じゃ、なんで思ったように動作してくれないのか、それを調べるのは以外と大変な作業になります。ですが、中身がわかっていれば、途中のデータを表示したり、思ったとおりにならない動作のみを再現してあげれば、調べられます。

世の中には、こういう目に見えないものを調べる仕事というのは以外と多いのかもしれない。ふたを空けたら歯車が欠けていて、それが誤動作の原因、なんていうのは今時少ないように思います。

以前勤めていた会社で作っていた半導体もそう。つめの先ほどのシリコンに考えられない規模の電子回路が作られている。その人の目で見えないような電子回路を追って、誤動作の原因の調べる技術者が何人もいた。まるで、開かない箱の中の様子を、小さな穴からいろいろな道具を挿しては、中の様子を探り、壊れた箇所を探しているような感じがします。

ソフトウェアは、その小さな穴から挿す道具を、症状に合わせて作ることができる。半導体の検査でも、同じような感じで中を探るパターンを作ってその出力結果から原因を調べられる。たぶん、見えない相手を調べる人たちは、対象に合わせていろいろな道具を作り出しているのでしょう。

・統計のソフトウェアがあるらしい

今、派遣先でビッグデータ解析ソフトの導入計画があり、それに参加を求められています。

ネットでいろいろと調べたところ、これも同じようなものかな、という気がしています。
つまり、世の中のよく解らない現象(直接手で触れないような物)を、いろいろな道具を使って調べていく、ということ。よく解らない現象については世の中のいろいろな装置や仕組みが吐き出す巨大がデータになっていて、とても人の手では調べられない。人の手では調べられないが、これを調べる道具を作って探っていくと、きっと何かが解るかもしれない、ということのようです。
そのための道具が統計であり、統計を利用したソフトウェアということになると。

・統計のソフトってどうなの

半導体の不具合解析は、半導体に作られた電子回路を熟知し、専門の測定器を使える技術者でなければ扱えませんでした。ソフトウェアも、何をやろうとしているか、そのために内部でどういうデータが処理されるかが解らないと解析できません。しかし、統計を利用した世の中の状況の調査は、調べようとする人のセンスしだいで、誰でも扱えるもののようです。

まあ、このセンスは、いい技術者と呼ばれるか普通の技術者で終わるかにも関わる重要なものですが、覚えるものではないので、自分で磨くしかありません。しかも、技術者の世界ではその結果が明白に解りますが、世の中のことになると、外れたのはそれが一過性のことだから、調査の対象にしたこと事態間違いだった、みたいな言い訳ができたりするし。どうなんでしょうね。

統計の技術を使ったプログラムは面白そうですが、それを使って実績をあげている、というのはなんか、うさんくさい感じもします。(どうせ「これならいけそう」とひらめいたアイデアを、統計のマジックで裏づけ資料を作って発表したら、偶然当たったみたいな。さすがに言いすぎかな。)

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